「ちょっと大変でした」羽生結弦 出発直前に地震遭遇も泰然自若

取材に応じた羽生

フィギュアスケートの世界選手権(24日開幕、スウェーデン・ストックホルム)に臨む五輪2連覇中の羽生結弦(26=ANA)が22日(日本時間23日)に公式練習を実施し、オンライン会見で現在の心境などを語った

――今の心境は

羽生 なんか割と淡々としているというか、まあ、出るまで自分自身いろいろ思うことがあったんですけれども。でもここの、現地に来て滑るからにはやっぱり何かしら意味のあるものにしたいなとは思います。

――現地に着いてサブリンクで練習。感触は

羽生 来るときに実は地震があって、出ようとした瞬間、出ようとする直前に地震があって。本来は新幹線で来る予定だったんですけど、新幹線が使えなくなったりとかして飛行機に変えたりとか、ちょっと大変でした。なので練習プランとしては、ちょっとズレてるかなとは思うんですけれども、でもこっちの氷ともしっかり対応できたと思いますし、いい感覚で最後、終われたかなと思っています。

――練習の後半は4回転ジャンプの調子も上がってきている印象だ

羽生 最初ちょっと気合入り過ぎているというか、いつもの空回りみたいなものが一瞬あったので、それから自分のことをいろいろコントロールしながら、もちろん今回ブライアン(オーサー・コーチ)もトレーシー(ウィルソン・コーチ)もいるので、しっかり話を聞きながら自分のペースも守りながらやれたらと思います。

――コーチ陣とは久しぶりだった

羽生 特に久しぶりだから何かの話をしたっていうことはなく、淡々と自分のことをやっていますし、あとそうですね、「今日何するとか」(笑い)。「明日の練習こうしよう」とかそういう話をしました。

――気持ちの上での違いはあるか

羽生 いろいろ自分でやらないといけないことが全日本のときはあったので、それが、そばでしっかりサポートしてくれる人がいるっていうのはすごいありがたいです

――今回はバブル(※外部との接触を遮断する方式)をつくっての大会運営となる

羽生 まあ、特に僕にとっては何も変わらないというか、マスクしなきゃいけないなとか、あとは常に人との距離感だったり、手指の消毒だったり、そういったことはかなり注意はしていますけれども、僕にとって試合のときはいつもこのような感じでやっているので特に影響はないかなと。影響はないというか、何も変わらないなと思いながらやっています。

――昨年12月の全日本選手権(長野)は素晴らしい演技だった。あれから3か月、自分への期待はあるか

羽生 うーん、そうですね。もちろん、いい演技したいと思っていますけれども、なんか全日本みたいにとかっていう気持ちは特になく、まあ、ここはここで多分、そうですね、やっぱり練習してきたことをしっかりやればいいと思いますし。あとは、まだこっち来て感覚がすごい整っているわけではないので、毎日ちょっとずつ感覚を整えながら、体を整えながらいい演技したいなっていうふうに今は思っています。素直な気持ちはそこかなと。何かこれをやりたいとか、あれをやりたいとか、こういう演技したいっていう感じでは今はないです。

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