キャッシュレス特区設置を 経済活性策、長崎市に提言 長崎商議所青年部

スマートシティー実現などを提言した発表会=長崎市、長崎伝統芸能館

 長崎商工会議所青年部(小室久輝会長)は23日、長崎市南山手町の長崎伝統芸能館で政策提言発表会を開き、新型コロナウイルス禍を踏まえたキャッシュレス特区の設置など経済活性化策3項目を市に提言した。
 発表会は2012年度から毎年実施し、これまでに稲佐山電波塔のライトアップを実現。昨年、長崎港に停泊中のクルーズ船コスタ・アトランチカでクラスター(感染者集団)が発生した際にも、同電波塔をオレンジ色などに照らして、乗組員に激励のメッセージを発信した。
 本年度の提言は、昨年4月から月1回議論を重ねてまとめ▽スマートシティー実現▽国際交流観光都市長崎におけるアフターコロナ▽プロフェッショナル行政マンの育成-の三つ。
 新型コロナ収束後の観光戦略として、非接触で買い物や観光ができるキャッシュレス特区を設置することや、仮想現実(VR)技術などを活用したオンラインガイドを提案。スマートシティー実現へ向け、JR長崎駅周辺で自動運転バスを運行する構想などを披露した。まちづくりを効果的に進めるためには専門性の高い行政マン育成が不可欠とし、短期間に部署が変わる現行の人事制度を改めるべきと訴えた。
 発表をオンラインで視聴した田上富久市長は、小室会長から提言書を受け取り「三つともとても大事なテーマ。いろいろな形で取り組んでいきたい」と話した。

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