男子の島原が全国選抜大会の決勝に挑むのは、今回で3度目。桐蔭学園（神奈川）を相手に代表戦に持ち込んだが、結果は3度目の準優勝となった。福田監督は「十分な成績だし、生徒たちはよく頑張った。ただ、目指すところが日本一なだけに…」と悔しがるメンバーの気持ちを酌んだ。
昨年の3月以降、ほぼ公式戦がなかった昨季。1、2年生は、歯をくいしばって最終学年を過ごした先輩たちを間近で見てきた。「先輩たちの分も…という思いからか、今年のメンバーは心の成長が早かった」（福田監督）。現段階の戦力としては十分な状態で、悲願の初Vを取りにいった。
大会を通じて先鋒、次鋒を戦略的に変更しながら戦った。一つのヤマと見ていた福岡大大濠との3回戦。ここで初めて次鋒に起用された2年生の江田が、鮮やかな小手で先勝して流れを引き寄せた。続く中堅小山、副将安田も連勝して3-0の快勝。これで勢いに乗ると、大分国際情報との準決勝は0-0から、大将下田が気迫の一本勝ちで勝負を決めた。
決勝はほんのわずかの差で敗れた。勝負の厳しさを痛感させられたが、主将の下田が「日本一が手の届く位置にいることは確認できた」と言ったように、つかんだ手応えも大きかった。「インターハイで頂点を取れるように、これからまた、みんなで切磋琢磨（せっさたくま）していく」（下田）。胸の銀メダルに、夏での雪辱を誓った。
