九電、長崎にオフィスビル 2022年6月開業 県内外から入居企業募る

電気ビルが長崎市御船蔵町に建設するオフィスビルの完成イメージ図

 オフィスビル事業を展開する九州電力グループの電気ビル(福岡市)は、長崎市御船蔵町の九電長崎営業所跡地に新たなオフィスビルを建設する。30日に現地で起工式があった。同社が同市内で一般企業向けのオフィスビルを建設するのは初めて。来年6月の開業を予定し、県内外から入居する企業を募っている。
 ビルは地上7階建てで、建設費は約30億円。JR長崎駅から徒歩約7分。建物は耐震性に優れ、オフィスは新型コロナウイルス感染症対策を施す。同社は「長崎御船蔵プロジェクト」と名付けて事業を進め、市の発展に寄与したいとしている。
 延べ面積は約8600平方メートル。災害に備え、異なる変電所から2回線受電し、建築基準法の1.5倍の耐震性能を確保する。コロナ対策では換気のために開く窓を増やし、抗菌建材も採用。外観は「船の帆」をイメージしたデザインで、港町長崎を象徴したという。駐車スペースは64台分ある。
 30日は起工式の後、九電長崎支店で記者発表があった。電気ビルの梶原俊明・取締役事業サポート本部事業開発部長は「駅周辺は大規模な開発が進み、ますます発展が期待されるエリア」と強調。九電の大神徳仁・都市開発事業本部不動産事業部長は「2022年秋の九州新幹線西九州ルート(暫定)開業などを前に、他社に先立ってビルを開業し、ニーズを吸収したい」と述べた。


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