中日・大野雄の並々ならぬG倒意識がチームに〝伝染〟 OBからも「どんどんやれ」

気迫の投球をみせた大野

中日・大野雄大投手(32)が30日の巨人戦(ベンテリン)に先発して7回2失点。ゲームは3―3の引き分けに終わったが大野雄は「2週間後に東京ドームで投げることになると思うので、次は1点もやらんぞという覚悟で自分の仕事を終えるまでは投げたいです」と巨人との次回対戦に闘志を燃やした。

大野雄は15日に「去年も独走されてますんで、今年すごく意識していかなければいけないチーム」と巨人の徹底マークを宣言。29日にも「ジャイアンツを倒さないと優勝は絶対ないですし、去年もチームは負け越している。ドラゴンズというチームはジャイアンツに勝ち越さないといけない」とG倒を誓うなど巨人を意識したコメントを連発している。

そんな大野雄に触発されたのか31日の巨人戦に先発する勝野も「今出せる力をすべて出し、巨人を倒したいと思います」と気合十分だ。

大野雄のG倒発言には星野監督時代を知るOBの間からも「どんどん発言すればいい。ライバル意識を高めてほしい」と歓迎の声が上がっている。

かつての中日はどの球団よりも打倒・巨人に燃えるチームだった。星野監督時代には試合前に巨人の選手と言葉を交わしただけでウン十万円の罰金が科せられていたほどで、巨人の4番だった原監督が気さくに話しかけてきたときにはコーチも選手も逃げ回っていたという逸話まである。そこまで極端にする必要はないが、中日は4年連続で巨人に負け越しているだけにかつてのように「打倒読売」の意思をチーム全体で高めていくことはV奪回のためにも必要ということなのだろう。

「ジャイアンツ相手ということで相当な気持ちでマウンドに上がってましたし自分で白黒つけるぐらいの気持ちでした」という大野雄が中心になってG倒への意識を高めていけば、今季の中日VS巨人は面白いことになりそうだ。

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