阪神 燕の“コロナ禍”で緊張走る! 関西圏も感染者増加で警戒レベル「最高」に

負の流れを断ち切りたい阪神・矢野監督

ヤクルトのコロナ集団感染を受け、阪神にも改めて緊張が走った。

3連勝で開幕ダッシュに成功し現在は広島でビジター3連戦中だが、その前カードでヤクルトと戦っていたのが他ならぬ猛虎軍団だ。今回、陽性が出たヤクルトの西田は3月27日と同28日の阪神戦に出場していた。また、濃厚接触者の可能性があった面々ともクロスプレーでの接触や塁上で挨拶程度の会話を交わす風景もあった。感染の震源地・神宮にはチームとして同25日から計4日間も出入りを繰り返しただけに、ナインも気が気でない。

一方で自分たちが球界で感染の発信源にならないよう、シーズン中の“対策”は昨季より強化している。緊急事態宣言が解除された3月以降のオープン戦中も、遠征先では散歩等以外は外出禁止を徹底。他球団では許可されている人数制限付きの外食もNGだ。昨年は広島や名古屋など感染者の少ない土地や時期を見て許可された自由も現状、解禁の予定はない。

昨季終盤、この「限定的」緩和に基づいた外出ルールで集団感染が発生。内規違反も明るみに出るなど当時の揚塩球団社長が引責辞任するほどの事態にまで発展しただけに、同じ轍は踏むわけにはいかないとの思いは強い。

そんな“戒め”の意識をことさら思い起させるのは、何も遠征中だけではない。

本拠地がある関西圏内では現在、コロナウイルス感染者が再び急増中。大阪府は3月31日に国に対して「まん延防止等重点措置」の適用を要請したほど。奇しくも今週末2日から阪神は甲子園のある兵庫県西宮市ではなく、準本拠地の大阪市の京セラドームに中日を迎え「本拠地開幕3連戦」が予定されていることもあり、改めて感染防止への意識を最高警戒レベルに引き上げて臨む。

ヤクルトとの開幕シリーズ3連勝と勢いをつけて乗り込んだ矢野阪神だったが広島では、2試合連続で接戦と落とし、今季初の連敗を喫した。1日のカード最終戦で負の流れを完全に断ち切り、厳戒態勢の関西でコロナの猛威にも屈しない開幕カードにあった力強い勢いを取り戻したいところだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社