廃線とともに消える秘境駅~ありがとう日高線~

苫小牧駅から様似駅まで海沿いの鉄路・JR日高線。全長146.5㎞のうち、その約8割が4月1日に廃線となった。廃線となったのは鵡川駅から様似駅までで、2015年に起きた災害の影響で長期運休したまま消えてしまった。その間の24もの駅も同時に、駅としての役目を終えた。そのうちのひとつが「汐見駅」だ。

(写真②汐見駅)

HTBでは9年前の深夜番組で取材していた。その番組は深夜開拓魂「探検!秘境駅」。芸人コラアゲンはいごうまんが道内各地の秘境駅を訪ね、その駅が出来たいきさつや知られざるエピソードを探るという番組だ。私はその番組のプロデューサーで、撮影現場にも同行していたので汐見駅のことはよく覚えている。無人駅でブロックを組み立てて出来たような駅舎で、その内部になんとソファや高校の保健体育の教科書がなぜか置いてあり、スピーカーが壁に取り付けられていたと記憶している。とりわけソファはインパクトが大きかった。

(写真⑤駅舎のソファ)

今となってはこのソファに座り列車を待つ乗客の姿は見られない汐見駅。この駅は今どうなっているのか・・・。HTBスタッフは4月1日、廃駅となったその日に訪ねてみた。そしてこの駅に思い出を持つ住民にも遭遇、もう駅ではない汐見駅についての感想を聞いてみた。その取材の様子は4月4日(日)深夜0時30分からの「探検!秘境駅~ありがとう日高線・廃線とともに消えた駅」の中で放送する。番組を通して、小さい駅だけれどもその存在の大きさ、汐見駅を愛した住民の思いがきっと感じられるはずだ。

(写真⑦汐見駅看板)

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