約20万の違いは一体何!? 一番安いN-BOXと最上級グレードの差

クルマを買うときに一番の悩みの種がグレード選びだ。見た目だけの違いならば諦めがつく場合もあるが、快適装備や先進安全装備に違いがあると、契約直前まで頭を抱える人も多いハズ。そこで毎回一台にフォーカスし、ベースグレードと上級グレードの違いを比べてみよう! 今回は国民車的人気を誇るホンダ N-BOXから。

ホンダ 新型N-BOX L コーディネートスタイル[2020年12月マイナーチェンジモデル]

充実の先進安全装備がまさかの全車標準

今回比較するのはホンダ N-BOXのGグレード(142万8900円)とEXグレード(165万8800円)だ。その価格差は約23万円で、一体何が違うのか?

全グレードに10コもの先進安全装備がついているのだ。アダプティブクルーズコトロールを軽自動車に装備したのは、じつはN-BOXが初。その後ライバルたちにも波及していったのだ

いまや付いていて当たり前となった先進装備だが、ホンダ N-BOXに関しては全車標準となっているのは嬉しいポイントだ。ホンダセンシングと名付けられたシステムは衝突被害軽減ブレーキはもちろんのこと、30km/h以上でのみだが作動するアダプティブクルーズコントロールまでもが全車標準となるのだ。

外見上の違いはほとんど見受けられないのは嬉しいポイントだ

そしてほとんど多くのクルマがヘッドライトの差別化を図っている場合が多い。たとえばベースグレードはハロゲンライトなのに対して、上級グレードはLEDライトを装着するなんて例も多い。そんななか、N-BOXは全車にLEDヘッドライトを。そしてオートハイビームも装備されるのだ。

最大の違いはアームレストにあり!

大きな機能の違いは表の通り。ベースグレードのGは必要にして十分な機能を備えているイメージで、対するEXは“あったらなおよい”という装備が充実している

正直、外見上の違いはほとんど存在せず、最大の違いは車内や便利機能に隠されている。

大きな違いは表の通りだが、じつは筆者が個人的に感じている差は快適性に隠されていると考える。

ベースグレードのEX以外の全てのグレードにはフロントシートにアームレストを装備し、後席には全車標準となる

というのもエアコンにプラズマクラスターの有無はもちろんのこと、なによりEXに関しては運転席と助手席の間のアームレストが装備されないのだ。アームレストがない分後席からの視界は良好なのだが、長距離運転をする場合には是が非でも欲しい機能である。

エアコンパネル下に充電用USBポートがふたつ、そしてナビゲーション接続用のUSBがひとつ備わる。上級グレードでもオプション扱いなのだが、ベースグレードでは選択すらできないグレード構成となっている

今回は超人気モデルのホンダ N-BOXのベースグレードと最上級グレードを比較してみたが、じつのとこと大きな違いはない。エアコンやアームレストなどの細かい部分で差別化を図っているというイメージだ。

子連れファミリーなどは、出先で簡単に開け閉めができる電動スライドドアはかなり重宝する。上級グレードを選んだとしても右側電動スライドドアはオプション設定となっているので注意が必要だ

たった20万円足らずの差であるならば、EXグレードを買った方がいいだろう。というのも筆者の知り合いで、ベースグレードを購入した人がおり、その人いわく「パワースライドドアやアームレストに関しては使っているうちに“やっぱりあった方が便利”だと思うようになった」と語るほどなのだ。

実際にディーラーで同一車種をグレード別に見比べることは難しいだけに、ぜひとも参考にして欲しい。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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