フィギュアスケートの五輪2連覇・羽生結弦(26=ANA)が5日、2017年以来の出場となる世界国別対抗戦(15~17日、丸善インテックアリーナ大阪)への意気込みを公表した。
今大会は2009年に創設された国際スケート連盟(ISU)が主催するフィギュア界唯一の団体戦。日本のエースとして出場する羽生は、先月の世界選手権(スウェーデン・ストックホルム)でライバルのネーサン・チェン(21=米国)に3連覇を許して3位に甘んじた。大会後は人類初となるクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)への思いを口にし、永遠の夢へ突き進んでいる。新型コロナウイルス禍に直面する今、競技者としての複雑な胸中をいつものように一字一句、丁寧に表現した。
羽生は「誰かの光になれるように」という言葉を掲げ、以下のコメントを寄せた。
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色んなところへ行くたびに人がいなくて本当に仕事がない人たちもたくさんいたり、苦しんでいる状況なんだろうな、というのを強く感じました。ただ、その中でも、会う人、声をかけてくれる人たちが、もちろん世界選手権は完全に良い演技だったとは言えないんですけど、それでも『勇気をもらえました』とか、『希望の光』でしたとか、そういう言葉をいただいた時に、僕はたとえ結果が良くなかったとしても、良い演技だったと納得できる演技じゃなかったとしても、誰かのためになれているのかな、という感じがして、それを常に心の中に持ちながら演技したいなと思ってこの言葉にしました。
(原文ママ)