新潟県で春の交通安全運動が開始し、県警が白バイ・パトカーの出発式や各地で街頭指導を実施

6日から15日まで「令和3年 春の全国交通安全運動」が行われており、新潟県警察でも関係機関・団体と協働した活動を実施している。県内では交通事故件数・死亡者数が減少しているものの、高齢者事故が件数の過半数を占めていることから、子供と高齢者をはじめとする歩行者の安全確保徹底の啓蒙に重点を入れていきたいという。

初日である6日7時30分からは、新潟市立上所小学校の通学路であるファミリーマート新潟近江三丁目店前交差点において、登校する児童を見守るための「通学時間帯の見守り街頭指導」が行われた。翌週12日にも新潟市立南万代小学校付近の交差点で街頭指導を実施する予定である。

今後、7日には中越運送株式会社にてトラックドライバーによる出発式、9日には原信紫竹山店、8日にはいくとぴあ食花きらきらマーケットにて来店者に対する広報啓発を実施。

また15日には警察本部交通企画課とともに、新潟市中央区の愛泉こども園出入口にて園児を送迎する保護者等に対し、チャイルドシートの正しい使用や、送迎時の交通事故防止を呼びかけを行い、こちらの行事には県警マスコット「ひかるくん」も参加予定だ。なお、新潟市内で新型コロナウイルスの感染が拡大していることもあり、対策のために行事が中止されることもあるという。

同日10時からは県庁正面玄関にて、白バイとパトカーの出発式が開催。出発式には米澤朋通副知事が主席し、花角英世知事に代わって交通機動隊・高速警察隊を激励した。

県内の昨年度の交通事故件発生件数と死亡者数は前々年度よりも減少しており、特に死者数は68年ぶりに70人を下回り64人となった。しかし、高齢運転者の加害事故は増加し、死亡被害者の割合も6割が高齢者、内半数が歩行中の事故であるなど、高齢者を巡った事故が課題となっている。こうした状況から、県では「子供と高齢者を中心とした歩行者の安全の確保、特に横断歩道の歩行者優先などを重点的にドライバーへ啓蒙することを今回の活動の目標としている」と米澤副知事は話す。

一方、出発式後に取材に応えた交通企画本田比呂志課長は「春になり進学や就職、移動などで生活が変化し、交通の流れも変わると思う。何かと忙しい季節ではあるが、(時間や計画に)ゆとりを持って安全な運転を心がけてもらえるよう活動をしていきたい」と意気込みを語った。

出発式の様子

新潟県の米澤副知事

県庁前の様子

© にいがた経済新聞