「雪上に広がる花火」AYA世代のメッセージ

花火の美しさとメッセージに感動

先月20日、旭川の夜空に約千発の花火が打ち上げられました。

真白い雪とまぶしく光を放つ花火の光景に、心を奪われます。

「HANABI for AYA」と名付けられたこのイベント。

企画したのは旭川を拠点に、がん患者をサポートする「AYAship」

代表の松浦美郷さんに、花火に込めた思いを伺いました。

香川県出身(旭川在住)の松浦美郷さん。

舞台美術の仕事に就きたいと、東京の美術大学に進学。

しかし、大学2年生の時に悪性リンパ腫を発症。若い世代でがんと闘った当時を、こう振り返ります。

「夜泣いていました、一人で。吐き気と体のだるさと、抗がん剤って本当につらいんですね。これが本当に終わるのかっていう不安。あと周りは健康なので、ああ周りは先に行っちゃったけど、自分だけ取り残された気持ちになりました。」

長い入院生活の経験から病室をもっと患者に寄り添った空間に出来るのではと医療の道へ進むことを決意。

猛勉強の末、32歳で旭川医科大学に入学。現在は、実習生として医療現場を回っています。

AYA世代のがんは進行の早いものが多く、時間的な制約がつきまといます。

だからこそコロナ禍でも、いま、できうる限りのことをやろうと企画したのが「HANABI for AYA」でした。

クラウドファンディングで、さまざまな団体や企業、医療機関などから予算を集めて、プロ顔負けの見事な打ち上げ花火イベントを成功させました。

打上げ花火の映像はYouTubeで公開されています

「患者と家族が笑顔になれる時間を」

花火にはそんなメッセージが込められています。

若い世代のがんについて、たくさんの人たちが知ることで変えられることがあるかもしれません。

この映像がそのきっかけになってほしいと思います。

「HANABI for AYA」動画はこちら

https://www.youtube.com/watch?v=VH5uRgXox3M

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