認知症や知的障害者支援 こゆ成年後見センター開所

児湯地域6町村が設置した「こゆ成年後見支援センター」

 認知症や知的障害などで判断能力が不十分な人を支援する「成年後見制度」の利用を促そうと、児湯地域6町村は、家庭裁判所や法律・福祉の専門職団体など関係機関同士の調整役を担う中核機関「こゆ成年後見支援センター」を今月設置し、業務を始めた。6町村の専門人材などを広域で活用することで、高齢化で高まる同制度へのニーズに応える。
 6町村が今月1日付で、中核機関設置の協定を締結。実際の業務は高鍋町社会福祉協議会に委託した。
 同センターは町社協内にあり、専門知識を持つ職員2人体制。成年後見制度について周知するほか、市民後見人の育成、後見人を立てる「首長申し立て」を行う町村への支援などを行う。また、町社協が始める法人後見事業も担い、年間20件の受任を目指す。
 7日には町社協で同センターの開所式があり、高鍋町の黒木敏之町長ら関係者約20人が出席。同センターの黒田直之副センター長は「広報啓発など実績を積み重ね、存在感をアピールしたい」と話した。
 県長寿介護課によると、同日現在、県内26市町村で中核機関を設置したのは13市町村。このうち、広域での共同設置は、延岡市と西臼杵郡3町に続いて「こゆ」が2カ所目。

© 株式会社宮崎日日新聞社