F1カナダGP開催に懸念材料。無観客の場合、地元政府に追加負担

 2021年F1カナダGPの開催に向けて懸念すべき問題が発生している。新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響で観客を入れることができない場合、地元政府がさらなる費用を負担することが求められると地元メディアが報じた。

 カナダの『La Presse』紙は、F1側は、6月11日から13日のカナダGPを無観客で開催しなければならない場合、プロモーターが必要とする数百万ドルのコストを、地元政府が追加で支払うよう求めていると伝えた。地元政府側からの回答期限は4月12日だということだ。

2019年F1第7戦カナダGP 決勝スタート直後のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

 この費用は、通常なら地元プロモーターがチケット売上などから得るものだという。しかし『La Presse』は、現状では無観客という形態を取らざるを得ないと予測している。地元政府は今年の開催権料として他に20億円前後を負担するものと考えられており、追加の出費を受け入れるかどうかは不明だ。

 カナダGPはパンデミックのために2020年開催を断念せざるを得なかった。現時点では地元政府から2021年開催中止を示唆するコメントは出ておらず、モントリオールのバレリー・プラント市長は「私たちにとってF1は大きな意味を持つものです。通常どおりの日程で開催されることを願っています」と最近コメントしている。

 カナダGPが実施できなくなった場合、代替イベントの有力候補はトルコGPであるといわれている。

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