【フィギュア】最終日に異彩放った羽生結弦「4回転半」で会場の視線をクギづけ!

練習で4回転アクセルに挑戦した羽生(代表撮影)

フィギュアスケートの世界国別対抗戦(丸善インテックアリーナ大阪)が17日、全日程を終了した。

2009年に創設された今大会は6か国によるチーム対抗戦。男女シングル、ペア、アイスダンスのポイントで覇権が争われ、今回は強豪ロシアが優勝、米国が2位、日本は3位となった。

お祭りムードの今大会は見どころも多かった。得点を待つキスアンドクライでは各チームが小道具を手に独自お応援をするのが恒例。今回、日本チームは全選手の幼少期の写真をウチワにプリントして応援していた。ファンの間では羽生結弦(26=ANA)の子供時代のキュートな画像が躍る〝ちびゆづウチワ〟が大人気。SNSでも連日の大反響だった。

氷上の戦いも真剣そのものだった。この日、女子フリーで坂本花織(21=シスメックス)が150・29点の自己ベストで2位となってチームに貢献。一方、全日本女王の紀平梨花(18=トヨタ自動車)は5位となり、演技を終えると何度も両手を胸に合わせて「ゴメンなさい」のポーズを取った。

男子フリーでミスをした宇野昌磨(23=トヨタ自動車)は自身のふがいない成績に「順位がかかっているチーム戦という場で、チームメイトのみなさんに申し訳ない」とうなだれ、羽生はチームメイトの滑りについて「導きの光のようにすごくすごく強い力をくれた」と仲間を語り、普段は見られない光景が多かった。坂本は「五輪の予行練習と思って」と、来年の北京五輪の団体戦を見据えていた。

そんな中、最終日の公式練習で異彩を放っていたのが羽生だ。かねて挑戦を公表しているクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を果敢に挑んだ。結局、成功には至らなかったが、試合さながら周囲の視線をクギ付けにした。公式戦で成功すれば、もちろん世界初だ。何度も世界の頂点に立ち、ギネス記録を樹立し、国民栄誉賞も受賞。輝かしい功績に「4A」が追加する日はそう遠くない。

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