漫画と解説で楽しく学ぶ 子ども向け長崎本

「ヒロスケながさき100のひみつ」の表紙

 長崎市の歴史風俗研究家、山口広助さんが監修した子ども向けの長崎解説本「ヒロスケながさき100のひみつ」(長崎文献社)が出版された。同市の歴史文化に関する100のテーマについて、それぞれ4こま漫画と解説文で楽しく学べる充実の一冊。
 「長崎で一番怖い坂?」「十人町って十人が暮らしていた?」「北にあるのに西山?西坂?」といった長崎の町の奥深い「ひみつ」を、転校生の子猫「英彦」が、長崎もの知り博士の「おとしゃま」らと発見、理解していく漫画仕立て。
 紹介される100に上る各地域の伝承や逸話は、テレビのまち歩き企画などでおなじみの広助さんがネタ出しした。読者年齢として小学3年生を想定し、写真やイラストを豊富に盛り込んで漢字にはすべてルビを振っている。生粋の長崎人であるおとしゃまが話す方言は声に出して読んでも楽しい。
 絵はイラストレーター山本志保さん、シナリオや執筆はライター高浪利子さん=いずれも同市=が担当。地図や広助さんのコラムも収載。広助さんはあとがきに「いつも歩いている通りや看板、さらにその先の通りと、いっぱいいっぱい探検してほしい」と記している。
 A5判、160ページ。1650円。初版限定で「ひみつノートのふろく」付。

© 株式会社長崎新聞社