深堀隆介展閉幕 3万7千人観覧、来場者感嘆の声

最終日も多くの来場者でにぎわった「深堀隆介展」=長崎市、県美術館

 長崎市出島町の県美術館で開かれていた展覧会「深堀隆介展『金魚鉢、地球鉢』」(長崎新聞社、県美術館主催、西日本シティ銀行・長崎銀行特別協賛)が18日、閉幕した。36日間の会期中、約3万7千人が来場した。
 現代美術家の深堀隆介さん(48)=神奈川県=は、器などに透明樹脂を流し込んでアクリル絵の具で絵を描き込む作業を何度も繰り返し、金魚を立体的に表現する技法を考案。同展では、升や古い道具などの中で本物の金魚が泳いでいるように描いた作品など約300点を紹介した。
 最終日は大勢の家族連れなどが来場。一つ一つの作品の前で立ち止まり、「すごい」などと感嘆の声を漏らしながら見入っていた。
 夫婦で鑑賞した西彼時津町浜田郷の自営業、亀本昭則さん(68)は「生きているように金魚を描こうとする試行錯誤の過程に情熱を感じた。自分もハサミを扱う職人。努力をすればここまでの作品ができることに励まされた」と話した。

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