“いま最もNPBに指名されるチーム” 巨人・増田大に続く21年一押しドラフト候補とは

徳島の亀山英輝、古市尊、楢崎塁、村川凪(左上から時計回り)【写真:球団提供】

8年間で計15人の指名を受けた徳島、谷田球団代表が今年のドラフト候補を紹介

独立リーグの四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックスの谷田成吾球団代表が21日、Full-Count編集部を訪問。“今、ドラフトで最も指名されるチーム”として、2021年のイチオシ選手を紹介してくれた。

毎年10月に行われるNPBドラフト会議。直近8年で見ると、最も指名されているのは徳島だ。大学野球の明大(14人)、社会人野球のJR東日本(14人)やENEOS(11人)、高校野球の大阪桐蔭(10人)などを上回り(他のカテゴリーを経由した選手は除く)、計15人が指名を受けている。

最上位こそ17年のドラフト3位(西武・伊藤翔)ではあるが、代走の切り札としてポジションを確立した巨人・増田大輝(15年育成1位)のように一芸に秀でた選手が多いのが特徴。昨年まで8年連続でNPB選手を輩出している。

独立リーグの場合、選手のスカウティング、育成、そしてNPB球団への売り込みが必要な要素。21日にリーグ戦PRのためにFull-Count編集部を訪問した谷田成吾球団代表は「そのどれも力を入れているが、特にスカウティングに強みがあり、可能性がある選手を獲得できている」と語る。

昨年は行木俊(広島5位)、戸田懐生(巨人育成7位)の2人が指名を受けたが、今年はどうか。谷田代表に聞くと「特に面白いと思うのは4人います」と言い、それぞれの選手をセールスポイントを紹介してくれた。

投手は入団2年目の23歳、札幌大出身の亀山英輝と日本済大出身の楢崎塁だ。「2人とも最速150キロを超えていて、去年からNPBに注目されている。楢崎は152キロを投げ、スラッターのような変化球がいい。亀山は今年落ちる球にチャレンジしている」と語り、中継ぎ候補として注目だ。

野手で注目は超俊足・村川凪「内野ゴロを安打に…とにかく速い」

50メートル5秒台で走る俊足が揃っている野手陣で、No.1の逸材は村川凪外野手だ。四日市大時代は3度の盗塁王に輝いたが、全国的には無名選手。それでも、四国アイランドリーグの合同トライアウトで3球団が競合し、徳島が引き当てた。

OBの巨人・増田大と重なるようなスピードスターに対し、谷田代表は「内野ゴロを安打にしてしまうくらい、とにかく速い。走塁技術はまだまだだけど、その分、磨けばもっと伸びる。足の速い選手は指名されやすく、オープン戦で本塁打を放っていて、打撃もパンチ力がある」と目を細める。

捕手で面白い存在は高卒1年目、高松南高出身の古市尊。二塁送球1秒7台を記録する強肩が売りだ。「安定的に1秒8台が出るし、投げるとどよめきが起きるくらい肩が強い。高卒1年目でまずは出場機会を掴むところだけど、近いうちにNPBに行けるだろうという存在」と太鼓判を押す。

ほかにも社会人野球のミキハウスから加入した佐藤靖剛内野手ら注目選手が揃い、元ロッテ投手の吉田篤史監督がチームを率いる。谷田代表は3月27日に前期リーグ戦が開幕したインディゴソックスの戦いをアピールする。

「毎年、インディゴソックスで見ている選手から必ずNPBに行っている。ファンの方には『地元での球場で投げていたのに、次の年にはプロのマウンドで投げている姿を見るのを感動する』と最近、声を頂いた。夢を一緒に選手と追いかけられるのが、うちの球団の醍醐味です」

球団公式YouTubeチャンネルではリーグ戦を全試合ライブ配信し、球団公式SNSではドラフト候補選手など情報を定期的に発信。徳島在住でなくとも未来のNPB選手をチェックすることができる。“今、NPBドラフトで最も指名されるチーム”は今年も熱い。(Full-Count編集部)

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