【動画】なぜここに?長崎市琴海地区の国道にフクロウ

保護されたフクロウの若鳥

 なぜここに? 22日正午ごろ、長崎市琴海地区の国道脇に1羽のフクロウが立っているのを車で通り掛かった会社員男性(43)が見つけた。間近で声を掛けても置物のようにじっとしたまま。心配した男性は県野生動物救護センター(諫早市)に連絡しフクロウは保護された。日本野鳥の会県支部によると、フクロウは夜間行動し、昼に動くのはもともと苦手。男性もはじめは人形だと思ったが「近づいてよく見ると、首が右に左に動いた」。ただ見通しの悪いカーブで大型車両も通行も多い危険な場所。センター職員の到着まで箱をかぶせて見守り、「元気になれよ」と見送った。
 同センターによると、保護されたのは巣立ちを終えた若鳥でけがはなかったが衰弱していた。この日は水分、栄養剤のほか、鶏レバーを与えると10グラム食べたという。同支部長の執行利博支さん(69)は「近くに親鳥がいたかもしれないが、ひとまずは安心」と話した。体が回復し飛べるようになったら放たれる予定。同センターが2020年度に保護したフクロウ10羽のうち、6羽を放鳥したという。


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