逆転勝ちの阪神・矢野監督がいぶし銀・陽川の送りバント絶賛「落ち着いて決めてくれた」

送りバントを決めた陽川

阪神はDeNAに7―5と今季初の逆転勝利で2カードぶりの勝ち越しを決めた。

矢野燿大監督(57)は「ばたばたしたところもありましたけど、全員で粘ってやりました」と接戦でのナインの勝負強さにご満悦だ。

4―5で1点差を追う7回。無死一、二塁で迎えた陽川への采配が、試合のなかでも大きな肝となった。長打力が持ち味でもある陽川が、三塁前へ完璧な送りバントを決め、1死二、三塁とすると4番・大山が中堅への飛球を打ち上げ、俊足の三塁走者・近本が生還し5―5の同点に。「実際、陽川の立場になればむちゃくちゃプレッシャーがかかって『やってやろう』というよりは『イヤだな』って緊張するところなんですけど、そこは落ち着いて決めてくれた」と指揮官も、8年目の中堅のいぶし銀の働きを絶賛した。

直後には助っ人・サンズが中堅バックスクリーンに7号決勝2ランで勝ち越した。「近本が(大山の)浅い犠牲フライでかえってきたり、ああいうところは試合の流れのなかでも大きなプレーなので。陰の功労者というか、ヒーローかなと思います」と総力戦でのカード勝ち越しに、首位を走る今年のチームの地力を感じ取っていた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社