「動物の動画見て癒やされて」 長崎ペンギン水族館が食事風景を配信

バケツに180度カメラを取り付け、ペンギンにエサを与える様子を撮影する飼育員=長崎市、長崎ペンギン水族館(同館提供)

 新型コロナウイルス感染が再拡大する中、長崎市宿町の長崎ペンギン水族館は4月から、来館できない人に向けて、2種類の動物の食事風景を動画投稿サイト「ユーチューブ」で紹介している。同館は「動物たちを見て、癒やしにしてほしい」と呼び掛けている。
 動画は、同館で最多の飼育数を誇る「フンボルトペンギン」と、同館を含め日本で3館のみ飼育されている世界最大級の淡水魚「プラー・ブック」。
 フンボルトペンギンは、南米のチリやペルーなどに生息している。動画は約2分半で、ペンギンがエサのアジを食べる姿を「180度」見渡せるのが特徴。エサを入れたバケツに180度撮影できるカメラを取り付け、飼育員が腰の位置でバケツを抱えながらエサのアジを与える。視聴者は、スマートフォンを左右に動かすと、ペンギンたちがエサを求めて飼育員に駆け寄る臨場感を体感できる。5月以降も月に一度更新を続ける。
 「プラー・ブック」は東南アジアのメコン川に生息しており、ワシントン条約で絶滅危惧Ⅰ類に指定されている。同館は4匹飼育し、体長は約2メートルで体重は約100キロ。動画は約6分で、粉末のエサを飼育員がピンポン球状に丸め、水面に近づいた口元にそっと入れる様子を、字幕で説明しながら紹介している。
 同館の野崎武志飼育員(55)は「コロナで水族館に来づらい日々だが、動画を見て水族館の雰囲気を楽しんでもらえたら」と話している。問い合わせは同館(電095.838.3131)。

世界最大級の淡水魚「プラー・ブック」にエサを与える様子を紹介する動画の一場面
スマートフォンを左右に動かして、ペンギンがエサを食べる様子を180度見渡せる

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