一昨年に持病の糖尿病悪化のため右足を切断したプロレスラーの谷津嘉章(64)が、ノア、DDT、東京女子プロレス、ガンバレ☆プロレスの4団体合同興行「サイバーファイトフェスティバル2021」(6月6日、さいたまスーパーアリーナ=SA)で復帰することが発表された。
谷津は当初、昨年6月7日のDDT・さいたまSA大会で復帰を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大会そのものが中止。これにより延期となっていた復帰戦が、今回1年越しで実現することになった。
リング復帰に先駆けて3月28日に東京五輪の聖火ランナーとして地元の足利市を走った谷津は「一つ一つ物事に挑戦しながら、去年コロナの影響で断念した聖火ランナーも無事に行うことができました。1つの夢を完結した感じなので、次はさいたまSA、6月6日に向けてですね。1年前から練習しているんですけど、1年かけて義足をさらに進化させることができた感じがしますので」と意気込み。
川村義肢株式会社製で、谷津からの要望も盛り込んで作られた「プロレス専用義足」を手に「これはすごいですよ。こんなの、どこを探してもないです。前後だけでなく、ツイストする動きにも対応できるようになっているので、スープレックスもできる。期待していてください」と説明した。
当日は「STARTING BATTLE」での時間差バトルロイヤルに出場するが「多分、パフォーマンスは相当できると思う。自分は糖尿病を持っているので、もうひと足なくなっちゃったら(リングに上がるのは)ちょっと厳しくなる。だから今、現状で燃えないとダメなんです。精いっぱい、やらせてもらいます」と力をこめた。
「皆さんが『谷津が頑張ってるから自分も頑張ろう』と思ってもらえるたら嬉しい」という通り、不屈の姿で勇気を届けるつもりだ。