”認知症”アンソニー・ホプキンス 娘のアンを目の前に「アンはどこにいる?」 「ファーザー」本編映像

アンソニー・ホプキンスが認知症の父親を演じ、本年度アカデミー賞主演男優賞を受賞した「ファーザー」から、本編映像が公開された。

公開された本編映像は、帰宅した娘のアンを父アンソニーが玄関で迎えるシーン。しかし、そこには自分が思う姿とは別の姿のアンがいる。混乱するアンソニーは、「何かあった?」と尋ねるアンに対して、「この茶番は何だ」と反論する。状況を理解できないアンに、「アンだ、アンはどこにいる」と娘の姿をひたすら探すアンソニー。しかし、状況を理解したのか、説明することを諦めたのか、突如として「そうかね」とアンに笑顔を向け、「何を買った?」と話を変える。

アカデミー賞主演男優賞を受賞したホプキンスは、目の動き、呼吸の仕方、体の動かし方、発声などを駆使して、認知症による記憶と時間の混乱、現実と幻想の境界の崩れが描き出している。

「ファーザー」は、歳を重ねることによって誰もが経験する喪失と親子の愛を、記憶や時間が混迷していく父の視点で描いた作品。フランス演劇界最高位のモリエール賞で脚本賞を受賞した、フランス人の劇作家フロリアン・ゼレールの舞台を原作としている。原作舞台は、パリ、ロンドン、ニューヨークなど世界30カ国以上で上演され、日本でも2019年に橋爪功、若村麻由美によって上演された。映画化にあたっては、ゼレール自身が長編初監督作としてメガホンを取っている。本年度アカデミー賞で、アンソニー・ホプキンスが主演男優賞を受賞したほか、脚色賞を受賞した。

【作品情報】
ファーザー
2021年5月14日 TOHOシネマズ シャンテ他 全国ロードショー
配給:ショウゲート
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