【MLB】〝サイン盗み見疑惑〟タティスにドジャース・バウアーが警告「次やったら黙ってない」

警告したドジャース・バウアー(ロイター)

パドレスのフェルナンド・タティス外野手(22)の〝サイン盗み見〟疑惑は26日(日本時間27日)も収束の気配はない。

タティスは24日(同25日)の敵地ドジャース戦の6回、先発のトレバー・バウアー投手(30)から2本目の本塁打を放つ直前、打席で打つ構えをしながら、捕手スミスをチラ見した。この映像が試合後に「タティスがサイン盗みをしている」とネット上で拡散。バウアーとタティスもツイッターで論争を繰り広げたことから、事態がヒートアップした。

バウアーは25日(同26日)に自身のユーチューブチャンネルで24日のタティスの本塁打やチラ見の様子を分析した13分に及ぶ映像を投稿した。「本塁打を打った後の祝福のポーズやバットフリップは全く構わないし、むしろ賛同しているけど、盗み見は許せない」とバッサリ。「大リーグのルールにはないけど、対戦相手に失礼だと思うから、僕はこうしてメッセージを送る。次やったらドジャースは黙っていないと思うよ」と警告を発した。

26日のロサンゼルス・タイムズ紙は「ドジャースはまたズルをされた。今度はパドレスのタティスだ」と見出しのコラムで、「タティスが捕手ミスを盗み見したのは明らかだ」と断定。その上で翌25日の試合でタティスが再び活躍し、11回延長の末パドレスが8―7で勝利したことに対し「ドジャースは(25日の試合で)報復的な行為や忠告のメッセージになりそうな行為を一才せず、ただタティスが勝利を持っていくのを仕方なく見ていた」と批判的な姿勢を見せた。タティスは先週の週間MVPを受賞した。

サインチラ見=悪に異を唱えたのが米スポーツサイトのアスレチックのケン・ロゼンタール記者だ。元大リーグ捕手のエリック・クラッツ氏、クリス・アイアネッタ氏、ジェイミー・カーク氏3人が「(盗み見は)微妙なニュアンス」との見解を紹介した。

同サイトによると、クラッツ氏は「サインを見るのは間に合わなかったと思うが、スミスの位置は見たかもね。でも、バウアーはほとんど外角ばかりタティスに投げていたから、予想するのも簡単だよ」と2発目は必然とした。

アイアネッタ氏は「見られていると思ったら、捕手が直接打者に忠告しなきゃ」と指摘。カーク氏は「打者を見るのは捕手の仕事。タティスはチラ見したかもしれないが、スミスが早く動きすぎたのが良くなかったと思う」とスミスの〝責任〟に言及した。

次回の対決はパドレスの本拠地ぺトコパークで6月21~23日(同22~24日)に行われる3連戦だ。遺恨が爆発するか。

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