福岡市動物園は28日、飼育中の国天然記念物ツシマヤマネコが1匹を出産したと発表した。現時点で性別は不明だが、母子ともに元気という。同園生まれの子猫は、環境省が飼育下繁殖を始めた1996年以降で計56匹となった。
同園によると、同日午前5時10分ごろ生まれた。母親の「妃(ひめ)」(推定6歳)は2年ぶり4回目の出産。子猫が母親の腹にしがみつき、乳を飲む姿が確認されている。性別は約3カ月後の健康診断時に確認する予定。
ツシマヤマネコは対馬市にのみ生息する固有種で、約90~100匹に減っている。同園の山崎理恵子・飼育第一係長は「明るいニュース。無事に生まれ、ほっとしている」と話した。