平和宣言文起草委 初回は書面で意見聴取 コロナ拡大で2年連続

 長崎原爆の日(8月9日)の平和祈念式典で田上富久長崎市長が読み上げる平和宣言文の起草委員会について、市は28日、5月上旬の初回を会議形式では開かず、書面で委員から意見を募ると発表した。新型コロナウイルス感染拡大が理由。初回の会議開催を見送るのは2年連続となる。
 起草委は田上市長を委員長に、学識経験者や被爆者ら15人で構成。例年5~7月に月1回開き、初回は各委員が宣言に盛り込むテーマなどを出し合い、素案を取りまとめる。今年は昨年同様、書面の提出を求め、電話で聞き取って意見を集約する。
 6月以降も対面での会議が難しければ、オンラインや会場分散など手法を工夫する。市平和推進課は「会議を開けないのは残念だが、被爆地長崎からのメッセージをしっかりと精査したい」としている。

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