中日に「根尾を上位打線で使え!」の声続出 打率低いけど…それ以上の“メリット”

巨人・菅野から二塁打を放った中日・根尾

中日・根尾昂内野手(21)がチーム内打点ランキング3位タイに浮上だ。4月30日の巨人戦(東京ドーム)では2回一死一、三塁の場面での一ゴロ(巨人・スモークが後逸)で今季7打点目をゲット。打率(1割6分7厘)のわりに打点が多いことや、ファンを盛り上げるパワーを持っていることもあって、OBや関係者の間からは「根尾を上位打線で使うべき」という声もあがってきた。

根尾は今季21試合に先発出場しているが、7番に入った同21日のDeNA戦以外はすべて8番打者としての出場。これについてOBの1人は「根尾を上位で使えばいいんだよ。打てば盛り上がるんだから」と1、2番での起用を提言する。現在の中日打線でファンが一番楽しみにしているのが根尾の打席。根尾が安打を放てばバンテリンドームは大盛り上がりで、プロ初のマルチ安打を放った4月27日の阪神戦では地元のテレビ視聴率も8試合ぶりに2桁(10・6%=数字は名古屋地区、ビデオリサーチ調べ)を記録している。それだけになるべく根尾に打席を与えて、球場全体が盛り上がるチャンスを増やした方がいいというわけだ。

星野監督時代を知る関係者も「ルーキーの立浪を開幕戦からスタメンで起用したり、夏休みでファンの注目が高い8月に高卒ルーキーの近藤真一をプロ入り初登板初先発させたりと、星野さんはファンの注目を集める選手の使い方が上手かった。球場のムードに乗せられて勝てる試合もあるから、ファンが見たい根尾にどんどん打たせてほしい」と同意見。ビシエド(14打点)、木下拓(10打点)に次ぐ打点を記録している勝負強さを上位打線で発揮できれば確かにチームの勢いにつながるはずだ。

この日の第2打席では巨人のエース・菅野から左中間二塁打を放ち「ファウルにせずに打てたので良かった」とコメントした根尾。注目度と期待度はナンバーワンだけにもっと多くの打席を見たいという声は高まるばかりだ。

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