【東京五輪】世相を反映? 〝五輪中止〟Tシャツが再びバカ売れ状態!

再び売れ行きが上がってきた五輪中止Tシャツ

やはり世の流れは「中止」なのか。新型コロナウイルス感染拡大で東京五輪開催に逆風が吹き荒れる中、あのパロディーTシャツが飛ぶように売れている。ちょうど1年前に本紙が報じた〝五輪中止Tシャツ〟だ。

同商品は1980年代の人気漫画「AKIRA」の中で東京五輪開催に反対する若者が壁に「中止だ、中止」と落書きしたシーンがモチーフ。商標に厳しい大会組織委員会に配慮し、五輪マークの一部と「TOKYO」の「T」を削除してギリギリのラインで勝負した人気商品だ。コロナ前から販売されていたが、五輪の中止・延期がささやかれ始めた昨年3月に人気が爆発。それ以降はピタッと売れ行きが止まったが、コロナが再び深刻になった今年2月に100枚を超え、4月は約120枚、前年比1・5倍となっている。

販売元のメーカー「P&M」(東京・武蔵野市)の菊竹進代表(49)は「二階さんの発言で火がついた印象ですね。コロナの波と売れ行きが比例する興味深いデータになっています」と話す。先月15日、自民党の二階俊博幹事長(82)はTBSのCS番組で「とても無理ならやめないといけない」「五輪で感染症を蔓延させたら、何のための五輪か分からない」と中止を示唆。これが起爆剤となり、コロナ第4波とともに注文が殺到しているという。

世相を反映した商品が売れるのは世の常。そう考えると、この〝中止Tシャツ〟の売れ行きこそ、今の国民の総意なのかもしれない。

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