国有形登録文化財で明治時代の元勲・黒田長成の別邸「清閑亭」(小田原市南町)について、同市は民間事業者のプロポーザルによる新たな利活用に着手する。同市内の別邸文化を伝える拠点として7月中に事業者を選定する。
小田原城に隣接した清閑亭は1906年、貴族院副議長などを歴任した黒田により建設された。温暖な気候の別荘地として、市内にはかつて伊藤博文や山県有朋も邸宅を構えた。
清閑亭は2010年から一般公開され、市から委託されたNPO法人が運営。年間約3万人が足を運ぶが、市は公民連携でさらなる観光客の呼び込みを図る。
市は3月から5月まで事業者を募集。地元の食や歴史、風景などを体験できる施設として民間事業者に貸し出し、事業展開を図る。