横浜の小中学校65校を〝発電所〟に 地産地消、災害時も

横浜市役所

 2050年までの「Zero Carbon Yokohama」実現に向け、横浜市が取り組みを加速させている。3月には、市立小中学校65校への太陽光発電設備と蓄電池の導入に向けて東京ガスを事業者に選定。自家消費しきれなかった発電電力は他の公共施設に自己託送して「100%地産地消」を目指すといい、市の担当者は「全国初の取り組み。災害時には、防災用電源としても活用できる」と話している。

 市によると、65校の屋根などに東京ガスが太陽光発電設備を設置し、発電電力の供給や維持管理も同社が担う。「第三者所有によるオンサイト型PPA(電力購入契約)モデル」と呼ばれるサービス形態で、市は設備の設置・運用・管理を任せる代わりに電気使用量に応じた電気代を支払う。

 昼間は太陽光発電の電力を学校で自家消費するとともに、余剰分を蓄電池に充電。発電しない夜間や雨天時などにはためた電力を使うことで、温室効果ガスの排出を抑制する。

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