【新日本】タイチがアイアンフィンガー争奪ラダー戦に激勝 博多に飯塚高史の入場曲が響き渡る

鋼鉄爪を奪取したタイチはマイクで熱い思いを語った

新日本プロレス3日の福岡国際センター大会で、タイチ(41)がタマ・トンガ(38)との「アイアンフィンガーフロムヘル争奪ラダーマッチ」を制した。

2019年2月の飯塚高史(54)引退後「アイアンフィンガーフロムヘル」を継承してきたタイチは、今年に入ってこれを巡りタマとの泥沼抗争に突入。見かねた団体側が没収し、同凶器の封印権をかけたラダーマッチでの決着が命じられた。

新日本の国内大会でのラダーマッチが採用されたのは、16年6月の大阪大会(ケニー・オメガVSマイケル・エルガン)以来約5年ぶり。中央に吊るされた鋼鉄爪を獲得した方が勝利する一戦は、鈴木軍からザック・セイバーJr.(33)とDOUKI(29)、バレットクラブからはタンガ・ロア(37)、邪道(52)が助太刀に入る大乱戦となった。

タンガに捕まったDOUKIが場外のラダー上への投げ捨てパワーボムを浴びるなど劣勢の鈴木軍だったが、タイチは合体技マジックキラーを阻止して反撃。ラダー上での攻防からタマにのど輪落としを決めて形勢逆転に成功する。

なおも追いすがるタマがラダーに登ってテーブル上へのガンスタンを狙うが、タイチはこれを回避しタマだけがテーブル上へ落下し大ダメージ。ようやく最上部にたどり着くと「飯塚!」と叫びながら鋼鉄爪を奪取した。

試合後のリング上でアイアンフィンガーを受け取ったタイチは「これでコイツ、最後なんだろ? 最後くらい、こいつの曲を流してやってくれよ」とマイクアピール。場内には飯塚の入場曲「against rules」が響き渡った。

ザック、DOUKIと勝利の喜びを分かち合ったタイチは、思いを口にした。

「俺は約束したんだよ。俺がこれ(アイアンフィンガー)を持ってないと、アイツ(飯塚)は戻ってこれねえだろ? 俺はいまだに引退したとは思ってねえんだ。ひょっこりどこかに現れるんだろ? どこかで見てるんだろ? そのために俺が持ってなきゃいけねえんだ。今後はな…今日は何も考えたくない。とりあえず戻ってきた」

この日の第4試合ではザックがタンガとのシングル戦に勝利しIWGPタッグ王座挑戦権も獲得した。アイアンフィンガーの次は、ベルトを取り返す番だ。

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