巨人・原監督が坂本に送りバントを指示した理由「不思議なことじゃない」

7回、送りバントを決めた巨人・坂本

巨人は4日の広島戦(マツダ)で1―1のまま引き分けに終わった。

両チームとも先発投手が7回1失点で役割を果たし、守備でも随所に好プレーが飛び出す引き締まった内容となった。試合後、原辰徳監督は(62)は「両軍ともここ、というところは(踏ん張った)ね」と、やむなしといった様子だった。

そんななかでも、ここぞの場面では勝負を打った。1―1の7回無死一塁で主将の坂本に送りバントのサインを出した。原監督は「不思議なことじゃないでしょう? やっぱり上回りたい、勝ち越したいというなかでというところですね」と説明した。

原巨人にあっては、チームが勝利することが何よりも最優先事項。ここぞの場面では坂本や丸、主砲の岡本和らの主力に対しても犠打のサインを送ってきた。今回のケースでは、まずは坂本がチームプレーで一塁走者を得点圏に進め、後続の丸、岡本和、スモーク…で勝ち越し点を挙げる算段だった。

もちろん、坂本に絶大な信頼があるからこそ出せたサインでもある。指揮官は「勇人は何でもできる人だから、そういう点では非常に監督としては価値の高い選手ですよね」と評した。この日は勝負手とはならなかったものの、勝利への執念が垣間見えた瞬間だった。

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