今夏に開催が予定される東京五輪に参加するアスリートらに新型コロナウイルスの影響で厳しい制約があること、ワクチン接種が義務ではないことが疑問視されている。
米紙「USA TODAY」の解説記事によると「以前の五輪とはまったく異なる。金メダルを獲得するために、またスタートラインにたどり着くために、アスリートは命にかかわる詳細な規則や規制の迷路を通り抜ける必要がある」という。
アスリートたちは選手村の部屋と練習場、競技場をバスで移動するだけで、新型コロナウイルスの検査と体温チェックが日常生活になるとし「部屋に戻って寝て、次の日の競技の準備をする」とした。食事も国内の五輪委員会から持ち帰りの食事が提供されるため「選手村で物議を醸す理由の一つとして貴重な社交はほとんどない」という。また「プレーブック」によると、競技を終えたアスリートは48時間以内に帰国するため「閉会式に誰が残るのだろうか」と伝えている。
その上で「大会ではワクチンは必須ではなく、アスリートがワクチン接種を受けたとしても、コンタクトトレーシング(接触歴追跡)に巻き込まれる可能性があるようだ」とし「彼らはCOVID―19(新型コロナウイルス)の検査で陽性と密接に接触しており、競争力を危険にさらす可能性がある」と指摘した。
同記事では五輪開催の可否については明確に言及していないものの、現状を疑問視しているのは間違いないようだ。