日産 新型フェアレディZはSUVになる!? ウワサの原因は2015年に発表されたグリップスだった

まもなく登場予定の日産 新型フェアレディZだが、じつは新型モデルはSUVになるのでは? と噂されたことがあった。その要因となったのが2015年にドイツで開催されたフランクフルトモーターショーでお披露目された日産 グリップス(Gripz)というコンセプトカーがあったから。ご存知の通り新型フェアレディZは歴代モデルと同様にスポーツカーとして発売されるが、なぜそんなウワサが巻き起こったのか? その真相を見ていこう。

日産 グリップス

ガルウィングドアと車内に注目! 見た目はもはやスポーツカー

このグリップスは、まだ正式発表前のe-POWER搭載車だった。日産は電動車に注力していることから市販化に向け開発が進んでいるとウワサされた

そもそも2015年のフランクフルトモーターショーで発表されたグリップスはご覧の通りSUVモデルである。フェアレディZとは似ても似つかない形であるが、冒頭ウワサはグリップスのコンセプトとカラーリングが最大の要因であった。

当時のニュースリリースを改めて見てみると「コンパクトクロスオーバーの性能と実用性、そしてスポーツカーのワクワク感を兼ね備えた」とある。そう、今流行りのスポーツSUVというワケだ。

フロントはガルウィングドア、リアドアは観音開きとなっており、かなり奇抜な見た目であった

そしてその外観はフロントドアがガルウィング式、そして基本は2シーターでリアシートは緊急時用というイメージの2+2シーターを採用しているなど、かなりスポーツカーらしい内容だったのだ。そして超偏平タイヤを履くなど、SUVでありながら見た目はスポーツカーなのだった。

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初代フェアレディZのラリーカーにそっくり! その秘密はカラーにあった

日産は1970年代に240Zをベースにしたマシンでラリーに出場していた, グリップスはラリーマシンと同じカラーリングだったためにウワサが巻き起こったのだった
日産は1970年代に240Zをベースにしたマシンでラリーに出場していた, グリップスはラリーマシンと同じカラーリングだったためにウワサが巻き起こったのだった

そしてもうひとつの要因であるカラーリングだが、かつてのラリーマシンと瓜二つであったのだ。というのも1970年代にフェアレディZはラリーに出場しており、当時のマシンとまったく同じ赤と黒を基調としたカラーリングを採用。当時のマシン240Z ラリーカーを彷彿させる見た目だったのだ。

その後グリップスのデザインモチーフは、スポーツカーテイストのコンパクトSUVというスタイルを継承し、2019年に2代目ジュークとして欧州で発売された。これがコンセプトカーのまんまで、素直にカッコいい!

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ただし日本では未発売という残念な状況にある。販売中のキックスとカブるのは理解できるが、こちらを好むユーザーも多いハズ。コンパクトSUVブームの今なら、もう1台投入するのもアリではないだろうか! あるいは新型フェアレディZにグリップスのデザインをモチーフにしたSUVモデルを追加モデルとして投入するなど、今後の展開に期待したい。

【筆者:MOTA編集部】

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