不要な男は燃やして処分? W主演で「妖魔」演じた長谷川奈央が語る “女のうらおもて”

W主演の長谷川奈央(右)と市川綾真

映画「美しき誘惑―現代の『画皮』―」(14日公開)でダブル主演する女優・長谷川奈央(はせがわ・なお=28)、俳優・市原綾真(いちはら・りょうま=24)がインタビューに応じた。市原はあるベテラン俳優から授かった〝金言〟が刺激になったと語る一方で、長谷川は自身の持つ〝魔性〟について深く掘り下げたという。

映画は、長谷川演じる大手銀行副頭取の秘書「山本舞子」と、市原演じる将来の総理大臣有力候補「塩村太郎」の2人を軸に展開。実は、舞子は美しい女性の皮を被った妖魔「画皮(がひ)」で、対決構図の中で〝本当の美しさ、本当の愛〟を表現している。

ダブル主演について、市原は「初めてのことで、事の大きさに重圧を感じるよりも受け止めるだけで、いっぱいいっぱいでした。どれだけのことなのかも分からなかったです。撮影が進む中で『主演というのは思っていたよりも大変なことかもしれない』とじわじわ感じました」と振り返る。

長谷川は「最初は『映画の出演が決まりました』とマネジャーさんに言われて、また役がもらえてうれしいな、と思っていたら、『主演です』と。えー!って感じでした。主演は目標の一つとしてやっていたのですごくうれしかったです」と喜んだ。

妖魔「画皮」に関して長谷川は「世の中の女性も〝うらおもて〟があることもそんなに珍しいことではないじゃないですか? 女って怖い! 私のプライベートですか? いやいやいや! それはないですよ!」と苦笑する。

「劇中に『女の妖魔性を見抜くのはそう簡単なことじゃない』というセリフが出てくるんですが、それがすごく心に残っていて。女の〝裏〟の部分を見抜くのは本当に難しかったですね。だから、舞子を演じてて、すごく面白かったです。(不要と判断した)男性の名刺を燃やすシーンとかは凄かったですね」(長谷川)。

市原は、塩村太郎の父親で元内閣総理大臣役の「塩村歩」を演じた俳優・永島敏行(64)に「俳優としての心構え」を学んだという。

撮影の待機時間に永島に芝居について質問すると、返ってきた答えは「とにかく映画を見ることだ」というものだった。

「永島さんは『人間は感情のやり取りで生きている。映画を見ることでそのやり取りをたくさん感じることができる。だから、とにかくたくさん映画を見ることだ』と。技術の部分は『あとから付いてくるもの。でも、感情の部分を技術でやろうとすると、それはウソになってしまう』と。ものすごく勉強になりました」(市原)。

最後に俳優としての目標を聞くと「人に感情を与えられる女優」(長谷川)。「見る人を元気にできる俳優」(市原)と語った。

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