神奈川県立「中井やまゆり園」で虐待2件 居室を8時間以上施錠

県立中井やまゆり園での居室施錠が虐待認定されたことについて記者会見する県担当者ら=県庁

 神奈川県は14日、県立障害者施設「中井やまゆり園」(中井町)で入所者2人に対して行っていた長時間の居室施錠が、県内のある市から虐待認定されたと発表した。

 県によると今年2月、強度行動障害のある男女各1人に対し、1日8時間以上、最長約16時間にわたり居室施錠をしていた。ほぼ毎日行われており、入所者への支援費支給を決定している市が障害者虐待防止法に基づき、身体拘束を行う3要件(切迫性、非代替性、一時性)のうち、一時性を満たさないとして今月13日に身体的虐待に当たると認定した。

 同園は県直営の施設で、菅野大史園長は記者会見で「利用者や家族、県民におわび申し上げる。(入所者や職員の)安全を優先してやむを得ないと考え、虐待という認識はなかった。身体拘束の軽減に取り組みたい」と語った。

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