国内外のトップアスリートが集結するトライアスロンの世界シリーズ横浜大会が15日、横浜市中区の山下公園周辺特設コースで始まった。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、公園内は一般の立ち入りを制限。沿道でも観戦自粛が呼び掛けられ“厳戒態勢”での開催となった。
横浜での同大会開催は2年ぶり11回目。今年は東京五輪・パラリンピックの予選を兼ねており、38の国や地域から選手約190人が出場した。各選手は入国前から健康管理を徹底し、入国後もPCR検査を重ねるなどの感染対策が講じられた。
ただ、市内は新型コロナ感染拡大に伴う「まん延防止等重点措置」の対象区域になっており、今年は「無観客」で開催。海外選手と一般との接触をなくし、中心市街地を駆け抜けるコースではスタッフが観戦自粛を求める看板を掲げた。歩道で応援する市民や観光客に対して、密集しないようにスタッフが口頭で注意を与える一幕もあった。
自宅近くを散歩していた30代女性は「大会を知らなかったが、物々しい雰囲気に驚いた」。70代の男性は「東京五輪が中止になるかもしれない危機的な感染状況で、大会を開くべきではない」と話していた。
16日は、全国から選手や愛好者ら約1150人が参加を予定している。