左左左左左左左左右! 先頭から左打者8人並べて快勝のソフトバンクが首位浮上

マルティネス(右から2人目)らナインを迎える工藤公康監督(左)

ソフトバンクが15日の日本ハム戦(札幌ドーム)に7―3で快勝し、7カードぶりの勝ち越しを決めた。

先頭から左打者8人をズラリと並べたオーダーが奏功。相手先発右腕・バーヘイゲンを3回途中KOに追い込む完勝だった。

投げては、先発・マルティネスが昨季まで所属した古巣を相手に5回2失点と踏ん張って2勝目。前日の石川に続いて先発投手に2戦続けて白星が付くのは今季2度目で、工藤ホークスの王道野球が戻ってきた。

これでもか、と先頭から左打者が続いた。試合前、工藤公康監督(58)は核心部分は伏せつつもバーヘイゲン対策の一端を「右は(内角に食い込む)ツーシームがあるので厳しい」と意図を説明。直近5試合無安打と状態を落としていた松田を今季初めてスタメンから外して、三塁には栗原を起用した。

この試合前まで対右打者の被打率2割4分に対し、対左打者の被打率3割1分7厘という成績の要因を分析した上で、右打者は「9番・甲斐」のみだった。

采配がズバリ的中した。2回、先頭の長谷川の右前打と中村晃の四球で好機を作ると、今季3度目の先発出場となった明石が右前へ先制打。さらに一、三塁から上林の内野ゴロの間にしぶとく加点し、甲斐も右前適時打で続いた。3回にも二死から柳田が四球で出塁後、バーヘイゲンのリズムが崩れて押し出しと上林の2点適時打で早々にKOした。

序盤に大量6点の援護をもらったマルティネスは「特別な感情があった」と古巣相手にアドレナリン全開だった。「降板するまで球数が多くなっていることに気が付かなった」と5回98球。普段よりも力が入った分、疲労を考慮した首脳陣の配慮もあって中継ぎ陣に後を託して2勝目を飾った。

楽天、ロッテが揃って敗れたため、3位から一気に首位浮上。札幌から王者が勢いに乗る。

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