プーホルスがドジャースと合意 対左腕用のプラトーン要員が濃厚

日本時間5月16日、エンゼルスを退団してフリーエージェントとなったアルバート・プーホルスがドジャースとメジャー契約を結ぶことで合意したことが明らかになった。ドジャースの一塁にはマックス・マンシーがいるため、正一塁手としての起用は現実的ではなく、プーホルスは控え選手の立場を受け入れたようだ。なお、古巣のカージナルスなど複数の球団が興味を示していることが報じられていたが、カージナルスとは本格的な交渉に至らなかったとみられている。

ドジャースがプーホルスの獲得に動いた最大の理由は、故障者の続出によって野手の層が薄くなっていることにある。コディ・ベリンジャーとザック・マキンストリーが戦列を離れているだけでなく、エドウィン・リオスは肩の手術によって今季絶望に。さらに、AJ・ポロックもハムストリングを痛めて日本時間5月16日に故障者リスト入りした。ルーク・レイリー、シェルドン・ノイジー、DJ・ピータースらはメジャーレベルの投手に苦戦しており、メジャーの戦力として計算できる控え選手の獲得が急務となっていた。

また、プーホルスが今季左腕に対して3本塁打、OPS.878の好成績を残していることもドジャースにとって魅力的だったと思われる。今季のドジャースは右腕に対して打率.259、33本塁打、OPS.799を記録している一方、左腕には打率.217、11本塁打、OPS.663と大苦戦。プーホルスには主に対左腕用の一塁手としての出場機会が与えられることが予想される。

なお、プーホルスの加入によってドジャースはムーキー・ベッツ、ベリンジャー、クレイトン・カーショウと合わせて「元MVP」が4人在籍することになるが、「元MVP」4人がプレーしたチームは過去に3例だけだという。ドジャースは1978年レッズ(ピート・ローズ、ジョー・モーガン、ジョージ・フォスター、ジョニー・ベンチ)、1982年エンゼルス(ロッド・カルー、フレッド・リン、ドン・ベイラー、レジー・ジャクソン)、1996年レッドソックス(ロジャー・クレメンス、ホゼ・カンセコ、ケビン・ミッチェル、モー・ボーン)に次ぐ4例目ということになる。

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