【東京五輪】MF遠藤航のOA選出をシュツットガルトが容認「特別な栄誉奪いたくない」

3月の日韓戦に出場した遠藤航

ドイツ1部シュツットガルトが所属する日本代表MF遠藤航(28)の東京五輪出場にGOサインを出した。

15日の敵地ボルシアMG戦で先制点をマークし、2―1と勝利に貢献した遠藤は、今夏の東京五輪のオーバーエージ枠(OA)での選出が有力視されている。ドイツ紙「ビルト」は「遠藤は五輪チームでOAの可能性がある3選手の1人になる。彼にとって自国開催となる五輪に参加することはキャリアの絶対的なハイライトになる」と伝えている。

同紙によると、シュツットガルトのスベン・ミスリンタットSD(スポーツディレクター=48)も「少なくとも遠藤は3人のOAリストに載っている。彼が指名されることは想像に難くない」と語ったとし、最終決定ではないものの、すでに日本サッカー協会から五輪招集の打診があったとみられている。

五輪についてはクラブ側に選手の派遣義務はなく、過去の五輪でも海外クラブに所属する選手を招集できないことはあった。欧州クラブにとってはシーズン前のキャンプに参加できなくなるというデメリットがあり、特にドイツでは五輪中にリーグが開幕(8月6日~)するため、派遣に難色を示すクラブは多い。

この点について、ミスリンタットSDは遠藤に五輪参加の要請が来ても拒否しない方針を明言したという。「彼が指名された場合、間違いなくそこにいるだろう。我が国は五輪でプレーすることは特別な名誉であるため、私たちは遠藤からそれを奪いたくない」

海外チームに所属する選手については、クラブ側の承諾が不可欠。それだけにシュツットガルトSDの発言で遠藤はOAの最有力候補になるのは間違いないはずだ。

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