逮捕の美女ユーチューバーに余罪か 給料未払い、コロナ隠蔽…SNSで“被害者の会”

今年2月、渚容疑者のキャバクラ「花音」に機動隊が“突入”した

警視庁保安課は18日までに、東京・新宿区歌舞伎町でキャバクラを無許可で営業したなどとして、「桜井野の花」の名称でユーチューバーとして活動する実質的経営者の渚りえ容疑者(32)と従業員の渡部圭介容疑者(36)を風営法違反容疑で逮捕した。“カリスマキャバ嬢”から逮捕者に転落した渚容疑者に対し、“被害者”が次々と声を上げる可能性があるという。

渚容疑者の逮捕容疑は1月21日、歌舞伎町1丁目でキャバクラ「桜花」を無許可で経営するなどした疑い。渡部容疑者は2019年4月ごろから今年2月中旬ごろまで、自分の名義で渚容疑者に経営させた疑い。容疑について渚容疑者は「弁護士が来るまで何も話せない」と供述。渡部容疑者は認めているという。

渚容疑者といえば、もう一つの経営店とされた「花音」で今年2月1日未明、警視庁の摘発劇があったばかり。同店は昨年2度にわたり、風営法で定められた午前1時までの営業時間を守っていなかったとして行政処分を受けていたが無視。コロナ禍の営業時短要請の最中も、朝まで営業し、警視庁の機動隊がオノを持って入り口のドアを破壊し突入、風営法違反(立ち入り拒否)容疑で“店長”の渡部容疑者ら男性従業員6人を逮捕していた。この時、渚容疑者は店におらず、逮捕を免れたとされた。

SNSやテレビ出演で過去の美容整形前の写真を公開し“勝ち組キャバ嬢”を自称。ユーチューバーとしても活動し、チャンネル登録者数は25万人を超えている。インスタグラムは現在も36万人のフォロワーがいる。渚容疑者の知人はこう語る。

「美容整形を重ねて、歌舞伎町ナンバーワンのキャバ嬢に成り上がり、“社長”にまでなった。でも、高給で女の子を釣って集めたものの、給料減額や約束した給料を支払わないというトラブルで複数のキャバ嬢から訴えられていました。コロナにかかった従業員を無理やりやめさせて、コロナ発生店を隠蔽したりもしていたそうです。タレ込みそうな敵はたくさんいて、四面楚歌です」

現在、渚容疑者の被害者がSNSでつながる流れが出ているという。歌舞伎町キャバクラ関係者はこう語る。

「源泉徴収をかたって、従業員の給料から一定割合の額を差し引くものの、経営者が納税していないという脱税は、ホストクラブやキャバクラの経営者の常套手段ですから、注目されています。桜井野の花の店で働いていたキャバ嬢たちがSNSで“被害者の会”をつくり、結束している流れがあります」とは事情を知る人物。今後、別の事件への進展の可能性もあるかもしれない。

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