広島の4年目・中村奨「ここからスタート」 “突然”のプロ初先発マスクでV打&好リード

ヒーローインタビューで笑顔の中村奨

突然降ってきたチャンスを確実につかんだ。広島の中村奨成捕手(21)が19日の巨人戦(東京ドーム)に「8番・捕手」で先発出場。スタメンは4月16日の中日戦以来、プロ2度目で、捕手での先発はプロ4年目で初めてだった。

試合前練習で初マスクがいきなり決まった。もともと捕手と務める予定だったのは坂倉だったが、塹江とともにベンチ外。鈴木球団本部長は「(新型コロナウイルスの)新しい事案が出たので急きょ(2人を)外そうかとなった」と説明した。

球場到着時は外野での出場だったが、打撃練習前に捕手へと変更。中村奨は「外野でもドキドキしていたのに『捕手か』ってすごい緊張しました。でも本職は捕手なのでやるしかないし、チャンスだという気持ちで(先発の九里)亜蓮さんともしっかり話しました」と明かす。

1―1の6回無死満塁で回ってきた第2打席では、巨人先発・高橋の141キロ直球を左前へはじき返し勝ち越しの2点適時打。これがプロ初打点だった。

結果、5打数2安打2打点。さらに捕手として二軍でもバッテリーを組む機会の少なかった九里を巧みにリードした。それでも中村奨は「満足することなく、ここからスタートだという気持ちで頑張っていきたい」と、さらなる飛躍を誓った。

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