コロナを克服する心特集 「諫早文化」第16号刊行 市芸術連盟

「文化と新型コロナウイルス」を特集に組んだ「諫早文化」第16号

 長崎県諫早市芸術文化連盟(山下博之会長)は機関誌「諫早文化」第16号を刊行した。「文化と新型コロナウイルス」を特集に組み、コロナ禍で模索する文化活動などを紹介している。
 年に1回、出版。16号では関係者がコロナ禍での文化、表現活動に思いを寄せた。やまなみ諫早短歌会は、終わりの見えない日々に一片の明るさを求めて詠んだ歌などを紹介。「短歌は詠む人を癒やし、読む人を癒やす器。こんな灯りの見えない日々にこそ、是非短歌を詠もう。不安が少し遠のくだろう」と結んだ。
 諫早交響楽団は練習中断を乗り越え、感染防止策を講じながら開催した定期演奏会を振り返った。市美術協会は、中止になった市展に代わる誌上展として、同協会役員の作品を掲載した。
 同連盟が主催し、優れた現代詩に贈る第31回伊東静雄賞に選ばれたおおむらたかじ氏=新潟市=の「ひまわりがさいている」も紹介。選者が選評を寄せている。
 上村紀元編集委員長は「コロナを克服する心を特集した。文化活動の役割を見つめ直す機会にしたい」と話した。B5判118ページ。市内の図書館で閲覧できるほか、市内の書店、市役所売店などで販売(1部1100円)している。

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