出水期前 関川・姫川流域で設備点検 上越3市関係機関合同巡視 排水ポンプ車など視察

 梅雨や台風など本格的な出水期を前に、防災関係機関による合同巡視が6月1日まで、関川、姫川両流域で行われている。20日は上越市内の関川下流域で行われ、関係機関の担当者22人が水防資材の点検や堤防、水位観測所の整備状況などを確認した。

 河川管理者である国土交通省と県、上越3市、上越地域消防局など9機関でつくる「関川・姫川水防連絡会」が主催。例年この時季、過去の被害発生地点など出水時に注意が必要な重要水防箇所や樋(ひ)門、樋管などの河川管理施設等の確認、水防資材の備蓄状況を点検し、出水に備えている。

 午前は春日新田緊急資材倉庫から保倉川水防拠点、佐内水位観測所、保倉川遊水池、有島水位観測所を巡った。平成7年の「7・11水害」を機に整備された保倉川遊水池では、河川水位や雨量情報を配信するライブカメラの設置状況などについて県の担当者が説明した。

 午後は下箱井水防倉庫、同備蓄ヤード、矢代川瀬渡橋と同飛田新田橋、上越南消防署、高田水位観測所、正善寺川関川合流部を視察。南消防署では上越市が内水被害軽減のため導入し、本年度から上越地域消防局が運用する排水ポンプ車を見学した。

毎分30立方メートルの排水能力があるポンプ車を見学する参加者(20日、上越南消防署)

 高田河川国道事務所の山崎義彦河川管理課長は「水防準備は格段に進んでいる。天気や水位の情報に注意しながら、関係機関と連携して対応に当たりたい」と話した。

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