静粛性に優れる直列6気筒ディーゼル搭載、メルセデス・ベンツ『G 400d』を追加設定

 1979年に初代が誕生し、2018年に長い歴史上で初のビッグチェンジを実施したメルセデス・ベンツが誇る最上級クロスカントリー・モデル『Gクラス』に、直列6気筒クリーンディーゼルを搭載した“G 400d”が追加され、5月19日より発売が開始されている。

 基本的なスタイリングや堅牢なボディはそのままに、時代時代で最適のパワートレインや装備を加えながら進化を続けてきた『Gクラス』は、2代目と言うべき現行モデルではメルセデスの誇る最新技術でアップデートされ、オン・オフともに最適なパフォーマンスを発揮する究極のオフローダーとして進化を遂げた。

 そのラインアップに今回追加された“G 400d”は、エントリーモデルの“G 350d”とおなじくバランスに優れたコンパクトな直列6気筒クリーンディーゼル『OM656』を搭載しながらも、ソフトウェアと駆動系の調整により最高出力を330PS(G 350d比+44PS)、最大トルク700Nm(同+100Nm)にまで高めている。

 この『OM656』は、欧州において導入されているRDE(Real Driving Emission/実路走行試験)規制に適合するなど高い環境性能も併せ持つと同時に、エンジンブロックに近接搭載した排出ガス浄化システムを採用し、温度低下による浄化効率の悪化を防ぐことを可能としている。

 モジュラー構造を採用するブロックは、燃焼圧力の高いディーゼルエンジンでありながらシリンダーピッチを90mm、シリンダー間の厚みを8mmとして全長をコンパクトにまとめたことで様々なモデルに搭載することを可能とし、シリンダーブロックは軽量化のためにアルミニウム製とする一方、ピストンはスチール製を採用する。

 熱膨張率の異なる素材を採用することで40%以上も摩擦を低減し、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングする、メルセデス得意のNANOSLIDE(ナノスライド)摩擦低減加工を施すことで摺動抵抗も削減。ピエゾインジェクターを使用したコモンレールダイレクトインジェクションシステムは最大噴射圧を2500barまで高めている。

 さらに、冷却された高圧EGRと低圧EGRを組み合わせた“マルチウェイ排出ガス再循環(EGR)”も搭載し、燃焼の最適化を図り後処理を行う前の段階でNOx(窒素酸化物)を低減。ターボチャージャーから出た排出ガスは酸化触媒へ送られた後、AdBlue(尿素水)を噴霧。下流のsDPF(DPFwithSCRCoating:選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)で粒子状物質の捕集と窒素酸化物の低減を行った後、最終的にSCR触媒でさらに窒素酸化物の処理を行う、厳重な浄化システムを採用する。

 機能面は“G 350d”に準じた構成とするも、ボディカラーは同モデルに加えて12色の有償色が追加され、幅広い内装色と特別感を高める装備が選択可能な“G manufakturプログラム”の対象モデルに。ステアリングは左右ハンドル仕様のいずれもが用意され、価格は1289万円(税込)となっている。

直列6気筒クリーンディーゼル『OM656』は、ソフトウェアと駆動系の調整により最高出力を330PS(G 350d 比+44PS)、最大トルク700Nm(同+100Nm)にまで高めている

メルセデスコール:0120-190-610
メルセデス・ベンツ日本ウェブサイト:http://www.mercedes-benz.co.jp

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