リバプールの “MF南野拓実放出” に専門メディアが「待った」の声

現在はサウサンプトンに身を置くMF南野拓実(ロイター)

イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンに所属する日本代表MF南野拓実(26)は、今夏にも保有元である同リーグのリバプールから放出される可能性が高まっている中、〝待った〟の声が飛び出した。一体なぜなのか?

リバプール専門メディア「ラッシュ・ザ・コップ」は「レッズ(リバプール)が南野を放出すべきではない3つの理由」と題した提言を報じた。南野は2020年1月にオーストリア1部ザルツブルクから移籍したが、目立った活躍をできずに今年1月にサウサンプトンへレンタル移籍。リバプールでは〝終わった選手〟を見なされ始めているが、同メディアは「リバプールのユルゲン・クロップ監督は、移籍市場で才能と掘り出し物を特定するのに世界で最も優れた人物の一人。その眼力を信じてみましょう」と主張した。

さらに約10億円と格安の移籍金でやって来たことを踏まえて「見切りをつけるのはまだ早い」。その理由について「この価格であれば、スーパースターである必要はない。まともな選手であればいい。ただ、プレミアリーグには慣れる必要がある。南野はまだ出場時間が少ないことに、注目してほしい。彼はまだ調整期間中なのだ」と説明。急いで売却して他クラブで活躍されてからでは遅いだけに、あえて長い目で順応を促す必要性を強調した。

また、金銭的側面から売却を急ぐ必要ないという。どのクラブも新型コロナウイルス禍で財政面に打撃を受けているだけに、たとえ売却するにしても投資を回収できるオファーを望むことは難しい。それだけに南野のプレースタイルとフィットしそうなドイツリーグで自信を植えつけるか、来季もイングランド・プレミアリーグのクラブへレンタルに出してリーグに慣れさせる方が、金銭的にもお得というわけだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社