野澤氏 副市長を退職 上越市 市長選へ本格活動

 今秋の上越市長選(10月24日告示、31日投開票)に出馬の意志を固めている野澤朗氏(63)が21日、副市長を退職し、村山秀幸市長から退職辞令を受け取った。6月上旬に正式に出馬表明する予定にしている。

村山市長から副市長の退職辞令を受け取る野澤氏(左)

 辞令交付後、報道陣の取材に応じ、市長選について「きょうが出発の日だと思っている。一個人となって、今の思いを整理し、市民の方々にお伝えする日を近々持ちたい。市民に選んでいただけることを一つの目標に、市長という職を意識した活動に入らせていただきたい」とあらためて意欲を述べた。

 市長選には元市議の中川幹太氏(45)と佐渡市の行政書士、後藤浩昌氏(60)が出馬を表明し、現市議で元市長の宮越馨氏(79)の動向も注目されている。「前回戦われた方やお話が出ている方と比べて、段違いに知名度はない。基本的な立場はチャレンジャーだと思っている。遅れを取り戻していけるよう精力的な活動をしていきたい」と話した。

 部長、教育次長、教育長を経て、昨年4月から副市長を務めてきた。一般職と特別職の41年間を振り返り、思い出として宮越市長時代のISO14001取得、木浦正幸市長時代の市町村合併など携わった事業を挙げ、村山市長の下で福祉と教育の部門を経験し、「市役所の基本的な大事な部分を学ばせていただいた」と話した。

 退職を承認した村山市長は「新しいステージ」へ向かう野澤氏に「全力を尽くして」と声を掛け、長い間の感謝を伝えた。同氏は正午に多くの職員に見送られながら、市役所庁舎を後にした。

見送りに集まった職員へ感謝の思いを示し、頭を下げる野澤氏

市議にも意志伝え支援求め

 野澤氏はその後、支援準備を進めている市議団と顔合わせし、市長選への意志を伝え、支援を求めた。この日は市議の3分の2に相当する20人が出席した。世話人代表の飯塚義隆議長は終了後、「候補者として適任。今までの人となり、行政手腕を見ている。行政は継続性が大事」と同氏を評した。

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