電動キックボード、職場の移動に活用 藤沢市が実証実験

市役所本庁舎から近隣部署への移動に活用する電動キックボード=藤沢市役所

 藤沢市は21日までに、市役所本庁舎から近隣の部署への移動に電動キックボードを活用する実証実験を開始した。

 次世代のモビリティー(乗り物)として欧米を中心に利用が広がる電動キックボードの普及へ向け、同市などが対象となった規制緩和の特例措置の一環。次世代型モビリティー開発などを手掛けるIT企業「EXx(エックス)」(東京都港区)が実施主体となり、市が協力している。

 今月17日から10月31日までの実験期間中、事前に操作の説明を受け試乗した職員約30人が公道走行を試みる。電動キックボードは道交法上は原動機付き自転車扱いで、運転免許証やヘルメットの装着が必要だが、特例措置では、15キロ以下の速度で走行した場合にはヘルメット着用が任意となる。

 本庁舎周辺には、徒歩10~20分圏内に保健所、複合施設などが点在している。電動キックボードは本庁舎に2台配置。利用したい職員は公用車と同様の予約システムで空き状況を確認し、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で登録する。

 電動キックボードを利用した職員は「距離が長く急な坂道でもスムーズに走行することができた。交通量が多い道路では、操作に慣れる必要がある」と感想を述べた。市は期間中の利用状況をまとめ、利便性や安全性を検証する方針。

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