〈糸魚川新任インタビュー〉新潟県糸魚川地域振興局長 福岡肇さん(58)

安心に暮らせる地域へ

 前任は本庁福祉保健部副部長。新型コロナウイルス感染症対策を担った。糸魚川地域振興局では平成25~27年度、健康福祉部長を歴任。「個性豊かな地域文化が息づく街。美しい山々と日本海に囲まれ、再びこの地で仕事ができる幸せをかみしめている」と話す。

 局長としてまず「来海沢の地滑り災害の早期復旧に一丸となって取り組む」と抱負。市と連携して「10年、20年先を見据え、地域の方々が安心して暮らせる地域社会の実現を」と意気込む。

 少子高齢化対策は、若者が転出し戻らず、20代が減っている現状を懸念。「このままでは将来、人口減少が加速する。まず原因分析を進めたい」とし、分散型社会への流れの中で、糸魚川で暮らす人の増加を目指す。

 医療福祉対策では、2024年に始まる医師の働き方改革に着目。「変化に対応できない病院は、経営が立ち行かなくなる。若い医師が魅力的と思う病院をつくらないと、医師の確保ができない」とし、県地域医療構想の具体化などを進める。

 「新型コロナで人の意識と行動が大きく変わる。変化に対応していくことが重要」と感じる一方で「人との触れ合いの価値も再認識している」。本県の西の玄関口に当たり「関西方面への地の利をどう生かしていくか」を模索。産業振興策の一つして「サイクリング・ツーリズムで、全国に糸魚川を売り出したい」と意欲を示す。

 趣味は鉄道撮影、美術館・博物館・庭園巡りなど。燕市出身。

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