V長崎 今季2度目の無失点勝利 監督交代、チーム内に好循環

【岡山-V長崎】前半、パスを出すV長崎のウェリントンハット(中央)=シティライトスタジアム

 明治安田J2第15節第3日V・ファーレン長崎は岡山に1-0で勝利し、監督交代後の3戦目にして早くも2度目のクリーンシートを達成した。V長崎は澤田の今季初ゴールで逃げ切り勝利。松田監督は「何より選手たちがハードワークしてくれた。感謝しかない」と敵地で得た勝ち点3に満足そうだった。
 「4-4-2」同士のミラーゲームは互いに守備意識が高く、にらみ合うような展開になった。シュートチャンスも満足に巡ってこない中、新指揮官が口酸っぱく言ってきた「攻守の切り替え」を徹底できたのが最大の勝因だ。前半37分の先制シーンが象徴的だった。
 敵陣左でエジガルジュニオが収めたが、厳しい寄せに遭って一度はボールを失った。だが、サポートに走ってきていた澤田が素早く刈り取って再び攻撃へ。数秒間のうちに目まぐるしく攻守が入れ替わるシーンから、この試合唯一のゴールは生まれた。
 体制が変わってから2週間余り。戦術の落とし込みはようやく「大枠をなぞり終えたところ」(松田監督)というが、結果から成長の跡が見て取れる。今節の勝利で星勘定を五分に戻し、順位は前節の13位から一気に7位まで浮上。Jデビュー戦となったウェリントンハットのほか、出場機会が少なかった山崎や玉田も輝き始め、チーム内に好循環が生まれている。

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