【全米プロ】メジャー史上最年長優勝のミケルソン「年齢はできない理由にならない」

大ギャラリーが見守る中、ミケルソンは両腕をグッと突き上げた(ロイター)

【サウスカロライナ州キアワアイランド23日(日本時間24日)発】ゴルフの海外メジャー「全米プロ選手権」最終日(キアワアイランド・オーシャンC=パー72)、単独首位でスタートしたフィル・ミケルソン(50=米国)が73で回り、通算6アンダーでメジャー最年長優勝記録を更新した。ミケルソンは50歳11か月。従来の記録は1968年「全米プロ」のジュリア・ボロスで48歳4か月だった。

年齢を感じさせないプレーで歴史を塗り替えた史上最強のレフティーは「現実的に考えれば、これが最後の優勝になる可能性も十分にある」としたうえで「大事なのは私にも、他の誰かにとっても、年齢はできない理由にならないということ。少し努力が必要なだけだよ」。

ミケルソンにとって必要だった努力は肉体改造。「思う存分、練習するためにも、ラウンド中に集中力を維持するためにも、フィジカル強化に力を入れた」。今大会の平均飛距離は313・1ヤードで出場選手中21位。若い選手たちに負けない飛距離も手に入れた。

その中で犠牲にしたものを問われると「食べ物だね。量を減らして、良い食事を心がけた。体調は良くなったし、目覚めもいい。犠牲を払う価値はあった」と笑みを浮かべた。

次なる目標は史上6人目のキャリアグランドスラムがかかる「全米オープン」(6月17日~)。特別推薦で出場の予定だったが、この優勝で5年間の出場資格を手にした。

「2週間休んで(今年の会場の)トーリーパインズに行く。あと5回出られるとしても、本当に優勝するチャンスがあるのは最後かもしれない。力をすべて出し切るんだ」

メジャーの中で唯一勝てていない「全米オープン」では過去に2位が6回。1か月後、悲願達成に燃えるミケルソンに再び世界中のゴルフファンの視線が注がれる。

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